リポート
今回の見学会では、「明治150年」にちなみ、「日本郵船記念博物館」を訪ね、日本の海運の歴史を通しての人、物、文化の交流を辿りながら、『海と共に生き、船とともに発展を重ねてきた日本郵船の航跡』をさまざまなエピソードを交えて学ぶことにしました。
また、この日は、明治150年特別講演会 「近代文化遺産としての船舶の保存と活用」 も開催され、中山俊介氏(東京文化財研究所文化遺産国際協力センター長)による日本における船舶の修復と保存、それに伴う膨大な年間経費、その後の活用法などの問題点についてのお話を伺いました。現存する文化遺産43隻の中には、13頭の樺太犬も一緒に乗り込ませ、氷河に挑んだ南極観測船「宗谷」や重要文化財「氷川丸」、大型帆船「日本丸」といった耳に慣れ親しんだ船も紹介され、懐かしさが甦りました。
館内の展示は、日本郵船の歴史が年代順に、
- 海運の生成期
- 日本郵船誕生秘話
- 遠洋定期航路を開拓した軌跡
- 豪華客船時代の到来
- 戦争と壊滅
- 復興への道
- 総合海運会社への変革
- 安定成長への対応
の8つのテーマに区分され、それぞれが実に格調が高く、見応えのあるものでした。各展示品の前で、楽しく解説をして下さった方の熱弁に引き込まれながら、予定時間を大幅にオーバーして終了しました。
大型台風が接近、上陸するとのニュースが流れる中での今回の見学会も無事終了し、支障なく帰宅出来たことに関係者一同胸を撫で下ろした一日でした。