第59回日本文化塾 講演会
映画『ゴジラ』から見る戦後史私観 ─映画監督・岡本喜八と『シン・ゴジラ』が出会うまで
今回は初めての試みとして、テレビ会議アプリ「zoom」を用いたオンライン講演会となります。
我が国初の本格SF映画と称され、戦後日本映画史にその名も残る『ゴジラ』(1954・本多猪四郎監督)を映画史面、近現代史面及び近代精神史面から分析、論評し、日米両国の論説も紹介しつつ、この作品が怪獣映画、SF映画という単純な位置づけや枠を超えて、今日まで残っている真意を解説する。合わせて筆者が研究対象としている岡本喜八監督と『ゴジラ』との知られざる関わりも紹介する。
寺島 正芳 氏(映画史研究家)/
1966年東京生まれ。映画史研究家。博物館、大学研究機関等の勤務を経て、日本映画を中心に映画と興行関係に関する資料を集めた「寺島映画資料文庫」を主宰。大ファンだった岡本喜八監督の知遇を得て、監督没後の2008年から数年間に渡り、喜八プロダクションの委託を受けて、岡本喜八監督の遺した膨大な資料の整理・管理に携わり、『岡本喜八監督全仕事データ事典』(私家版)を刊行した。現在も監督研究を続けて、関連資料の収集にも努めている。