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第58回日本文化塾 講演会

縄紋時代の考古学

講師小林 謙一 氏(中央大学文学部教授)
日時2019年9月21日(土曜日) 午後14:00~16:00(13:30 開場)
会場玉川区民会館 集会室B
参加費会員 1,000円 / 一般 1,200円
参加費・資料代として、当日会場にて申し受けます。

最新の研究から、縄紋文化の始まりは1万5000年以上前の氷河期に遡り、世界初の土器出現地の一つであることがわかりました。三内丸山遺跡のように、芸術性に富んだ土器文化を持ち、世界的にも例がない1万3000年以上の長さをもって日本列島に栄え、現代でも復元できない漆加工技術や木工技術がありました。日本文化の基盤となる縄紋文化とその遺跡について、中央大学が係わった発掘調査、見つかった土器や遺物をふくめて紹介します。

小林 謙一 氏(中央大学文学部教授) 略歴 /
慶応義塾大学埋蔵文化財調査室、金沢大学、国立歴史民俗博物館などを経て、中央大学文学部教授 博士(文学)1960年神奈川県横浜市生まれ。2004年3月 総合研究大学院大学文化科学研究科日本歴史研究専攻博士後期課程修了。主要著書 『縄紋社会研究の新視点―炭素14年代測定の利用―』六一書房(2004年)、『遺跡を学ぶ 縄紋文化のはじまり―上黒岩岩陰遺跡―』新泉社(2010年)、『縄紋時代の実年代講座』同成社(2019年)

参加された皆さまの声

高校時代、文化祭で縄文土器について展示発表し、賞をもらいました。それ以来、大好きな亀が岡式土器の時代が最盛期かと思い込んでおりましたが、縄文時代のピークは中期と伺い、講師の科学的見地に基づいたお話によってはっとさせられました。集落を形成しながら移動する人々、温暖な穏やかな環境等々楽しく想像をめぐらせました。「縄紋」との講師の用語もたいへん説得力があります。SK

新しい学説を知る機会を、ありがとうございました。NK

「縄紋の文化」のたのしい講演を設定していただき、ありがとうございました。AM

今回の小林講師の「縄文時代」のお話は大変興味深いものでした。必ずしも広い人気があるとは言えない分野のテーマですが、面白く聴けたのは、講師の熱弁が大きい要素ですが、1万2千年前から2000年前までという途方もない期間を、土器だけでなく諸方面の実態調査で期間を細かく区分できていることに驚きました。世界の四大文明でもせいぜい5〜6千年前の歴史の説明が限度なのに、その遙か前から縄文の生活実態が明らかにされているのはアンビリーバブルです!弥生時代以降についても学会の統一見解が定まっていないのに、縄文では地域社会が独立して生活を営んでいたので、この時代を統一国家のような時代区分はできないとして、地域ごとに時代区分するというのも納得です。最近アメリカ大陸の人類祖先は縄文人ではないかということが、かなりまじめに議論され、マスコミにも取り上げられています。それが、事実と認定されたら、日本人は世界の歴史をリードしてきたとも言えますね。大いに期待しています。HN

講演会は、何か中学校の授業を受けているような、懐かしい時間でした。できれば、参考資料がA4だったら、よかったなーと残念に思いました。OT

毎回、「目からうろこ」があまりにも多く、一人苦笑しています。ありがとうございました。ST

縄紋時代研究の第一人者である講師は、13,000年を超える時代の歴史を最新の研究成果を踏まえ、2時間弱で簡潔に話された。歴史は書き換えられると言うが、縄文研究の進展は急速で、放射線科学や古気象学等の自然科学の援用や各地で行われている遺跡発掘調査の成果が反映されている。縄文中期の土器の変遷について、4,000年前の土器を推定幅±40年の絶対年代で示されたのは驚きだった。確実な検証に基づき定説が次々と上書き修正される縄文時代に興味を駆られた。HO

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