第47回日本文化塾 講演会
オリンピックよもやま話
講師 | 藤原 庸介氏(日本オリンピック委員会理事) |
日時 | 2016年11月19日(土曜日) 14:00~16:00(13:30開場) |
会場 | 玉川区民会館 第5集会室 |
参加費 | 会員 1,000円 / 一般 1,200円 参加費・資料代として、当日会場にて申し受けます。 |
このごろスポーツ以外の様々な分野で東京五輪を機に何かを変革しようという動きが見られる。新聞の見出しを見ても、体操演技の3Dデータ化に着手、国交省が特殊舗装でマラソンの暑さ対策、法務省が東京 五輪に備え入国審査迅速化へ…などさまざまだ。オリンピックはスポーツの祭典にとどまらず科学の進歩や文化の 創造の面でも広い裾野を持っている。北京やロンドンそしてリオデジャネイロではどのようなオリンピックの「遺産」が残ったのだろうか。
講師 藤原 庸介略歴 /
1953年東京生まれ、東京大学経済学部卒。
NHKローマ支局長、アトランタ支局長、IOCラジオ・テレビ専門委員、北京オリンピック放送機構情報部長などを経て、2009年より日本オリンピック委員会理事。
参加者の皆様の声
オリンピックの放映で国際的に活躍してきた講師によるメディアを中心とする四方山話。
前回52年前の東京大会の感動から最近の北京、ロンドン、リオ大会の放送の舞台裏までを、数多くのスライドで紹介され、興味深いもので、あっという間に講演時間は過ぎた。
また、文化オリンピックについては今回初めて知ったが、ロンドン大会におけるプログラムや、参加者には感心した。 ただ、現在も進行中の東京オリンピックに関する国内の混乱は、確たるオリンピック観(人生観)を持ち合わせない一部指導者層にもよるのではないだろうか、とのご指摘には、昨今の疑問が氷解した。HO
リオ大会の熱い映像を始め、50年前の東京大会の懐かしい競技や選手をたくさん見せて頂きありがとうございました。また大会を伝えるメディア関係の表裏を詳細に見せて頂き大変興味深いものがありました。
一方4年後の東京大会について、コンセプトが明確になっていないようなご批判でしたが、3年前の招致決定から今日まで不祥事が目につき、今回の小池知事のクレームも主旨はそれなりに理解しますが、実際のやり方が唐突過ぎて目指す所にきちんと着地できるのか大いに心配しています。
五輪は多くの人達に希望や勇気を与えてくれる祭典ですが、文化の発信にも是非力を注いで欲しいものです。
そして長期デフレからの脱却の起爆剤にもなって、今後の日本の発展に貢献してほしいと思います。
頑張って下さい。HN
これまでに開催されたオリンピックの映像がスクリーンに映し出される中で、各テーマごとの解説を伺いながら、開催国日本として早急に取り組まなければならない課題の多さに焦りと不安を感じる講演でした。裸足のアベベ、東洋の魔女といった懐かしい映像には、だれが一番早く走れたのか、どの国が強かったのか、が今なお心に残り、大会中に獲得したメダルの個数ではないとの先生のご指摘には共感させられました。
また、オリンピックを開催する国には「芸術競技」も共に課せられ、芸術展示のイベント等でお祭りのような集客をはかり、大会を盛り上げること必要とされているとのお話は初耳でした。ただ競技だけではなくあらゆる分野の総力を結集して立ち向かわなければ決して成功しない4年後の東京オリンピック、その人生観、価値観をどこに置くべきなのか、難しい課題だと考えさせられました。MK